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児童文庫にちょっと手を出してみています。
C&Y 地球最強姉妹キャンディ 11歳にして大学で教諭をやっている天才長女に 同じく11歳の格闘全般エキスパートの冒険家次女 その時点でかなり厨二病な設定ですが………。 読んでみたら思いの外しっかりしたSF作品で、引き込まれました。 まぁ、作者の山本弘さんは元々ゲームシナリオなどを書いている方ですからねぇ。 プリズム☆ハーツ!! リンク先の紹介を見ていただければ分かりますが、 完全“萌え絵”!! しかも設定が ①元気いっぱいの夢見る女の子 ②無口なボーイッシュ系少女 ③小柄なちょっとツンデレお嬢様 ・・・・。 これは、既に大きいお友達を想定したものじゃないのか? こちらは現在2巻までで以下続刊です。 幼児向けアニメ各種は今更当たり前ですが、 こういった所にまで手を出してみたのは正解でした! PR |
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Pixivでただいま連載中の |
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Pixivで新しく文章を書き始めました。 http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=336119 |
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さて、一応急展開です。で、ココで一章は終了です。文章上結構中途半端ですけどね。
「龍、てめぇ、俺の顔に泥塗ってきたらしいなぁ……あぁ?」
刑事部捜査一課超常現象対策室。大きさからいったら中途いった感じの会議室。そんな様子の室内。
節電か、はたまたその部屋の主の意向か、妙に薄暗いその部屋の最奥部。
置かれた机に両肘を付き、組んだ手のせいで顔が更にハッキリしない。
静戒が開けた扉か差し込む光の逆光で静戒には余計に顔は判断できなかった。
しかしながら、その声は静戒が最も恐れている相手。
警察という組織自体が完全なる縦社会のために、時に上司は部下に嫌われるを通り越し恐れられる。
それは仕方のないことだが、静戒はこの人物を心底から恐れていた。理由は幾つかあるがその最たるは戦って勝ち目のない相手。
霊的な戦闘。
単純な武力。
威圧する眼力。
挙げていては切りがないが、戦闘に関する全てで静戒の力はその人物に遙か遠かった。
決して静戒が弱いというわけではない。
警視庁主催の剣道大会で三度の優勝。
元々いた道場でも師範格・免許皆伝をえている。
柔道三段。空手初段。合気道初段。
そんな静戒が恐れる相手――彼の名前は斉藤 仁(さいとう じん)。
超常現象対策室室長・警視正。
静戒と違い段や大会優勝などの肩書きこそないものの、訓練での庁内模擬で不敗を維持している。
また、射撃の腕は超人並みで、拳銃は勿論、マシンガン、ライフル、ボウガン、果てはダーツまで。
的を見ずにも確実に仕留める。
斉藤の腕にかかれば相手が動いていようが止まっていようが関係はなかった。
一度銃口を向けられ定められた的は確実に打ち抜かれていた。かつて強行犯係にいたときに幾度も命令違反の射殺をして問題にもなっている。
それが為に元々は警察庁からの出向で警視庁に来たのだが、戻れずにいるのだが、本人は至って気にしてはいない様子だ。
そればかりか、幾つかの手を裏から回して、捜査一課に新部署まで立ち上げた。
そう、斉藤こそ超常現象対策室の生みの親である。
「俺の顔に泥塗ってきたらしいなぁ、聞いてンのか?」
口調は決してよくはない。同じセリフを吐くと「閉めろ」と付け足し静戒にそばまで来るように促した。
扉を静かに閉めるとコツコツと言う靴音もできるだけ忍ばせながら静戒は斉藤の横に立った。
「で、どうなんだ?」
「………」
斉藤の質問に静戒は答えない。
「紅永会、神取はどう絡んできてやがんだ?」
「………」
「龍、聞いてンのか!」
声を荒げる斉藤に一瞬ビクッっと体を震わせる。
「まぁいいさ。どうせ向こうだってデカが来てることくらいは判っちゃいるだろうからな。俺が気にいらねぇのはてめぇが尾けられたことだけだ。所轄の莫迦から下らねぇ苦情が上がってきてるぜ。ったく、刑事が尾行に気付かねぇとはな、ってよ」
「………」
「しかも、てめぇはソレを所轄が掴んだ後に持ってったらしいなぁ。何処までも使えねぇ」
「………」
「それで、龍。面白いことにはなったのか?」
「は、はい……」
「なら、いいさ。取り敢えずだ、所轄の莫迦共より先に輪っぱ掛けてこい。てめぇ屁の仕置きはヤマが済んでからだ」
「わかり、ました」
「分かったらとっとと行けよ。それとも、死ぬか?」
言うと引き出しを開け、拳銃を取り出す斉藤。
ソレをゆっくりと掴むと銃口を静戒に方に向けサイト越しに静戒を見る。
「!」
途端、銃口から火が噴き、静戒の額を貫通して、入って来た扉にめり込んだ。
瞬間額から煙を上げながら静戒の体は煙場になり、やがて消失した。
「ケッ!下らねぇ……」
呟くと斉藤は銃をしまい立ち上がった。
「危ねぇ危ねぇ……危うく死ぬとこだったぜ」
警視庁内のラウンジでコーヒーカップを覗きながら静戒はうっすらとかいていた冷や汗を袖で拭った。
「斉藤さんは冗談じゃなく撃つからなぁ」
『なら、撃たれる前に片を付けてきやがれ。次は影じゃ済まさねぇぞ』
静戒の言葉に反応し、コーヒーカップからそう斉藤の声がしたのを聞いて静戒は額を摩った。
「解ってますよ。二度の失敗が許されないくらいは」
ったく、いくら式神だって解ってるからって撃つなよな。
毒づきながら静戒はコーヒーを飲み干し、カップを返却口に返すとラウンジを出て警視庁も後にした。
向かうのは紅永会。
十五階建てのビルの正面入り口。その中の一階エントランスで警察手帳を見せ、社長の不在を確認しながらも気にせずに上階へのエレベーターに乗り込み、最上階まで来た。
「済みません、アポを取っていただかないと」
そう言いながら後ずさりをして静戒を押しとどめようとする何人かのスーツ姿の男。
「るせぇなぁ、居ねぇ訳ねぇだろうが」
歩みを緩めることなく奥の社長室にゆっくりと近づく。
「城島(きじま)、居るんだろ?邪魔するぜ」
扉を蹴破るように開け放つと室内に入り込む。
「オヤオヤ、どなたでしたか?私の記憶にはないのですが」
中でゴルフクラブをてにスィングの練習をしながら頭だけを向けていう初老の男。
「やっぱいるじゃねぇかよ、久しいなぁ、城島。出世したじゃねぇか」
「………あぁ、静戒さん、でしたっけ?昔は内の無鉄砲者がお世話になりましたねぇ」
「俺のことを覚えてるってことは何しに来たかも解ってるな?それと、てめぇだってその無鉄砲者だったじゃねぇかよ。先代がくたばっちまったからって後釜に納まるとはな」
「ええ、前会長が暴漢に襲われたときは本当に驚きましたよ」
寝言はいいんだよ。そう言いながらソファに腰掛けタバコに火をつける静戒。
その姿に渋々といった感じで向かいに座って飲み物を注文する城島。
「人払い、した方がいいんじゃねぇか?」
「いえいえ、お気遣いなく。聞かれて困る話は何もありませんので」
「そうかい、ならいいけどな」
「それで、今日は何をお調べで?」
「あくまでシラ切るってんならまぁいいわ……弁護士の遠藤、殺ったのはてめぇだな?」
さぁ、次章をお楽しみに。 |
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一章もそろそろ大詰め 新宿西署を出た静戒はバイクを飛ばして埼玉県に向かっていた。
目的地は遠藤の実家だ。
新聞と新宿西署で遠藤の葬儀予定を確認し、まだ火葬されていないことを願って速度を上げる。
司法解剖は終わり、縫い合わされた遺体は遺族が既に引き取った後だった。
霊安室に安置されていれば話が早かったのだが、今更仕方ない。
「……あと一時間か……」
首都高に入って蛇行しながらすり抜け、危険運転スレスレの走りをしながら静戒は呟いた。
火葬は午後四時だという。
新宿西署を出たのがおよそ三時半。
時間が夕方だけに必要以上に混んでいる。
「まぁ、最悪間に合わなかったらソレまでだが……」
――燃やしちまえばいいじゃねぇかよ
半ば諦めた静戒の言葉に、何者かがそう応えた。
「誰だ……」
一瞬ブレーキに手がかかったが、流石にこういった不可思議現象には慣れている。
減速することなく応える。が、
この忙しいときに……。
「燃やせって、何をだ?」
――何を?判ってるだろ。街をだよ。何もなくなったらせいせい走れる
「寝言はいらねぇよ。ってか、テメェ、誰だ?」
――さぁてな
その後、声は聞こえなくなった。
何だったんだ?
勿論、今度は応える者は誰もいない。
埼玉県春日部市栄町。
その一角に遠藤の実家があった。
忌中の札の掲げられた家屋に出入りする喪服姿の老若男女。
静戒が着いたときには既に火葬は終わり、遺灰の墓地への納骨も済んだ後だった。
「ッチ、やっぱ間に合わなかったか」
呟くと、ヘルメットを脱ぐ。
瞬間、それまでの濃紺のスーツが一瞬で黒い喪服に変わった。
「こういう時、この力は便利だよな」
静戒が行ったのは誰しもが必ず持っている霊感に働きかける作業。
人間に限らず、生きている者には何らかの霊的力がある。霊能師との差はそれが強いか弱いかだけだ。
つまり、どんなにその力が弱い相手にも認識できるほど強力な霊力を発すればそれは目に映ることになる。
解りやすい例を挙げるなら、視力の殆ど無い人にも模造紙いっぱいに一文字書けば読み取ることができるだろう。
誇大に物事を見せる。つまりはそう言うことを静戒はやっている。なので、実際に着ている服はそれまでと同じ濃紺のスーツだ。
「さてっと、」
呟きながら受付に行き、多少迷ったが、仕事関係の箇所に記帳し、香典を出した。
門を通り、中に入る。
「こりゃまた……」
相当な金持ちだなぁ。と、言う言葉を飲み込むと歩みを進める。
外側からは幾つかの家が密集しているように見えたそれが全て遠藤家の敷地だったのだ。
枯山水を魅せる庭。平屋ながら十以上も部屋があるであろう旧家。
元々この辺りを一様に仕切っていたらであろうことが伺えた。
「なるほど、これほどとなれば寺での葬式もしなくていいな」
「まったくですねぇ……」
静戒の言葉に応える者があったことに、一瞬たじろぐ。
「……っと、失礼。私、こういう者です」
言うと、言葉の主の男は名刺を差し出した。
“神取(かんどり)コーポレーション 取締役専務 埜田 克也(のだ かつや)”
名刺にはそう書かれていた。
「あ、済みません、あいにく名刺を切らしてしまって。私は静戒と言います。公務員です」
内ポケットから探す様子を見せながら静戒は言う。
「いえいえ、お気になさらず、遠藤先生は官庁にもお知り合いが多くいたことは存じております」
「そう、ですね……」
「では、私はこれで」
言うと、男――埜田は静戒に背を向け、遠藤邸を出て行った。
「何なんだ、アイツは?」
静戒が遠藤邸に着いた頃、捜査本部では動きがあった。
「警視、面白いことが解りました」
飛び込んでくるなりその刑事は言った。
「何だ?」
応えるのは本条だ。
「被害者、相当悪どく設けていたみたいですよ」
「ほぉ」
「紅永会(こうえいかい)と繋がりがありました」
「暴力団とか」
紅永会というのは東京では幾つもある暴力団組織の一つでしかないが、埼玉では有名なそこそこ大きな組織だ。
表だった仕事だけでも金融や各種風俗店は勿論、スーパーマーケットやファミリーレストランまで展開している。
もっとも、それらを経営しているは組織から派生した所謂舎弟企業で、暴力団の傘下だと知っている一般人の方が少ない。僅かに知っている人々もそこがあるからこその働き口や経済効果を一切合切無視して国に訴えるべきだと思っている人はいない。
その為に、表でも裏でも成長している組織なのである、
「しかしまぁ、あそこは法に触れるようなことは表だってやってはいないだろう。大人しい方だ」
本条も紅永会の動きは知っているのだろう。
「それがですねぇ、その表じゃない方で、被害者は関わっていまして」
「と、言うと?」
「紅永会の舎弟企業で神取コーポレーションと繋がりがあったようです」
「ほぉ。つまりはその企業はそれなりのことをやってるってことだな」
「はい」
焼香をしながら静戒は唇だけを動かして何かを唱えた。
本来合唱するであろう手の右人差し指と中指を絡めて。
「………」
遺族に会釈すると、遠藤邸を後にし、捜査本部に向かってバイクを飛ばした。
「神取、か……」
「ただいまっと、本城さんいますか?」
「……貴様、確か本店の静戒とか言ったな」
「そんな睨まないでくださいよ。せっかく面白いネタ掴んできたんですから」
言いながら電子版の前に立つ。
「って、アレ?ガイシャと紅永会の関係、掴んでたんですか?」
「所轄署をなめてるのか?」
「いえいえ、そんなまさか。しかし、葬儀にまでくるとは被害者はよほど紅永会の中に入り込んでたんですねぇ」
「葬儀まで?」
「ええ、さっき会いましたよ。取締役ってのに」
言うと、渡された名刺を取り出す静戒。
「お前、コレ……」
「はい?」
名刺を改めて目にする。
途端!
それは静戒の手の中で勢いよく着火し、数秒後には消し炭になった。
「この反応は、探知機、だな」
「………まさか………」
普段の静戒であれば、そんなものに気づかないはずはなかった。
それが、霊能関係であればなおさらだ。
勿論、言った本城にはそれがオカルトのソレだという確証はないだろう。しかし、再生したらデータが破壊される類の各種メモリーは幾つも見ている。
捜査本部で取り出した途端の炎上はまさしくその類を連想させる。
「霊能がどうのう言っても、所詮捜査員としては二流か……」
捨て台詞とともに、数人の捜査員を伴って部屋を後にする本城。
「俺が?こんな初歩的なミスを………?」
自問する静戒は自らのことが信じられない様で火傷を負った右手を見つめた。
さて、そろそろ戦闘パートを書きたくなってきたなぁ。 |
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